STEPS、中国進出作戦!~その3~

中国・広州市内の電線の製造会社へ。

弱電系のケーブル、電気製品やおもちゃの配線用のケーブルを製造している工場です。中国では街中に電線屋さんとか窓枠屋さんとか、いろんな部材を販売する路面店が結構ありますが、工場直営の路面店もあり、こちらの会社もメーカーからの直接受注と路面店受注の両方の窓口があるとのこと。中国では小規模に分類されるそうですが、製造機械の数も相当あり、なかなかの規模といった感じです。

まずはどんな仕事をされているのか、どんなふうに作業が流れているのかを教えていただきました。

左の方が社長の蔡さん、工程責任者と手順を確認しながら説明くださいました

電線を指定の長さに切りそろえ、両端のビニール被膜を除去、指定の数で束にしていく工程では、各担当の能力にあわせてその日の作業指示が渡されていました。

中国企業は、作業員の給料は歩合制としていることろが多く、こちらの会社も、作業量が給料と直結しているそうです。

工程責任者は、自分自身も作業を行いつつ、その工程の全体の生産数が給料に反映されるので、部下の工員の能力にあわせて効率よく仕事を配分する力も求められているようです。

事務所に戻り、受注から納品までの流れを実際の伝票を見ながら確認。作業指示書は意外にも(ゴメンナサイ)きちんと整備されていました。

まさにSTEPSにもってこいの現場という印象です。

中国の工場は、大勢の工員が人でで作業しており、進捗管理や納期管理が十分ではないはず、そんな現場に簡単に工場内の「進捗」を管理するためのツールとしてSTEPSを提案するつもりでした。

ところが、社長が欲しいものは、進捗よりも工員それぞれの「実績」でした。

実績管理として利用できれば、工員それぞれの能力も把握し易いし、給与の計算も楽になる。実績管理=自分の給料となれば、入力を怠ったりせずに運用できるはずだと、社長はおっしゃっていました。

STEPSは、ネックストラップ等で身に付けた自分のID番号のバーコードを作業担当者として読み込ませていきますが、本当にその人がやったのかどうか確認する手順がないと、その人の作業量=給料として信頼できない、と指摘されました。

中国の沿岸部では、年々人件費が上昇しており、とくに広州は中国の中でも可処分所得が最も高い地域とのこと。安い労働力を大量に投入する時代から、優秀な人材を確保しつつ人件費を削減しながら、生産効率を上げていなかいといけない。人件費の問題は中国のどこの会社・工場でもこれから大きな課題になっていくよ。

社長の言葉から、「世界の工場から、世界の市場へ」変わる中国を直接感じることができるようでした。

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